ともこ女王よりダンサーバトンを引き継ぎました、keroこと、新井淳子です。
タンゴダンスを始めたきっかけは、スペイン語のクラスに地元のアルゼンチンタンゴの先生がいらっしゃったことから。その後、棚田晃吉&典子先生やセントロスタイルのDaniel Lapadulaはじめ諸先生方の指導を受け、現在に至ります。
また、ピアノを人生の友として愛し、音大卒業以来ずっと、クラシックを教えていますが、タンゴのダンスがきっかけとなり、タンゴピアノも弾くようになりました。
タンゴバンド、El Viento,El Vueloを経て、現在、中田智也とsin Nombre楽団でピアノを弾いております。
踊ることと弾くこと。今まで自分の中で別々のものとして捉えてきていましたが、最近、この2つはとても近い存在であり、それぞれが影響を与え合い、どちらも同じ精神を持つものだ、と考えるようになりました。
次にバトンをお渡しするお友達は、ミロンガ「Tanguera」のオーガナイザー、長橋明さんです。
①Silueta Porteña (ミロンガ) Juan Ventura Cuccaro y Nicolas Luis Cuccaro 作曲
動きのあるテーマと同音連打を多用したリズミカルなテーマ、そして中間部で美しく奏でられるヴァイオリンの音色、そういったものがなんとも心をわくわくさせ、踊りたい!という気持ちを起こさせ、弾いていても踊っていても楽しくなる一曲です。
ミロンガ「Tanguera」の長橋氏の奨めにより、大胆にもパートナーのMachaquitoとデモらせていただいたのが、下の映像です。このときのデモ曲のCDは、バンドネオニスタHitoshiさんの「DIVERSION」。ダンスのテクニックはさておき、ノリノリの演奏にのって二人で楽しく踊ることができました。(Hitoshiブログ http://hitoshi-bn.jugem.jp/ )
Silueta Porteña - Kero & Machaquito
②Para Vos (タンゴ) Carlos Pazo 作曲
初めてブエノスアイレスに行った時にバンドネオニスタのCarlos Pazoに出会い、彼の作曲したこの曲を聴き、すっかり惚れ込んでしまいました。そのことを話すと私が日本へ帰国するとき、Carlosがサイン入りでプレゼントしてくれました。そのオリジナルのCDはOrquesta Todo Corazonによる「Tangos Para Vos de... Todo Corazòn」に収録されています。(http://www.o-alpha.co.jp/shop/cd14.htm)心臓病の患者を救うために、有志の演奏家たちがオルケスタを結成し、録音発売されたものだそうです。
この曲はオーソドックスなタンゴの技法で作られていながら、とてもモダンなセンスの音使いもされており、それが安定した中にも「喜び」「希望」となって表現されているように思われます。タンゴでありながらMajor(長調)で書かれているというのも、心を明るくしてくれる一因でしょう。大好きなこのPara vosで、2007年、Machaquitoと池袋の野外ステージで初めてデモした、思い出の曲でもあります。
先の曲にも登場したバンドネオンのHitoshiさんとピアノの大長志野さんのDuoによるライブ演奏で、友人のBuenos Aires在住のダンサーご夫妻 Koji y Anaが歴史あるConfiteria Idealのミロンガでデモをされたときの素敵な映像がありますので、是非ごらんください。彼らはブエノスアイレスでタンゴのお宿、Casa de Anaをやっています。(ホームページ http://www012.upp.so-net.ne.jp/tango-fun/)
Ana y Koji bailaron Para Vos en Confiteria IDEAL
③Los Mareados (タンゴ)Juan Carlos Cobian 作曲
この曲は初めてブエノスアイレスに行った時に、Orquesta Escuela de Tango のピアニストのPabloがタンゴの基礎から教えてくれたときの、レッスン曲のひとつでした。
その後、El Vueloの2006年の発表会で現在もバンド仲間であるヴァイオリンの関由美さんと一緒に初めて大きな舞台でDuoで演奏した曲でもあり、また、タンゴダンスの師匠、棚田晃吉&典子先生が2006年タンゴダンス選手権アジア大会ステージ部門で優勝したときの優勝曲でもあり、何重にも思い出深い曲です。
この曲、聴いても、弾いても踊っても、とにかく心が揺り動かされます。
なぜ、こんなにも人を感動させるのでしょう?、と思うのですが、ドラマティックな転調、ドキドキさせる半音進行、意外性にグッとくる響きを持つ借用和音(他の調から一時的に借りてくるハーモニー)などが考えられるでしょうか。しかし、理論による分析だけでは、到底説明しきれないこの曲の魔力のような「何か」があるに違いないと思うのです。
この曲の持つ「感動」と、ダンスの「かっこよさ」を合体させた究極の映像はやっぱこれしかないでしょう。
(Baile:Javier y Geraldine ,Orquesta: Color Tango)
